万年筆は、ボールペンやシャープペンシルにはない独特の魅力があります。万年筆で文字を書いた時のインクが紙に染み込む感覚は、まるで言葉が紙に命を吹き込むかのようです。
この記事では、万年筆選びのコツやおすすめのモデルを紹介します。 万年筆はただの筆記具としてではなく、自己表現のツールでもあります。 デザインやインクの色、ペンの持ち心地などから、長く愛用できる一本を見つけられるよう参考にしてください。
万年筆の魅力
万年筆の最大の魅力は、比類なき書き心地にあります。 ペン先が紙の上を滑る感覚は、デジタルツールでは得られない満足感をもたらします。筆圧をかけずにすらすらと文字を紡ぐ体験は、書くことの喜びを再発見させてくれるでしょう。
さらに、万年筆は自己表現のツールとしても魅力的です。豊富なインクの色やペンのデザインから自分好みのものを選ぶと、文字を書くという行為から個性を表現できます。用紙によって変化する書き味や、インクの発色を楽しむことができるということが、万年筆ならではの魅力です。
環境への配慮という観点から見ても、万年筆は注目を集めています。使い捨てボールペンと違い、万年筆は長く使えるので環境にやさしいです。インクを補充して繰り返し使えるため、ゴミも減ります。
万年筆を選ぶことで、環境に配慮した文具の使い方ができます。これは、地球にやさしい生活習慣の一つになるでしょう。

私が一番長く使っている万年筆は、20年以上前に購入したものです。自分の書き方のくせがついているので、使いやすいです。

革製品のように、万年筆も使っていくほどにだんだん自分好みになじんできます。
初心者向け万年筆の選び方
1.価格帯を決める
2.ペン先の太さを選ぶ
3.インクの補充方法を選ぶ
4.デザインと持ち心地をチェックする
1.価格帯を決める
初心者の万年筆として、3,000円から10,000円の価格帯がおすすめです。初めて購入する方にも手に取りやすく、品質も書き心地も十分な満足が得られます。豊富な選択肢選択肢があるので、自分に合った一本を見つけやすいです。
基本的な機能も充実しており、万年筆の魅力をしっかり体験できます。いずれ、もっと高価な万年筆を購入したいと思った時の第一歩として、最適の価格帯です。万年筆デビューには、3,000円から10,000円の価格帯が向いています。

私が初めて買ってもらった万年筆は、当時、1,000円くらいでした。委員会の先輩が使っている一本が素敵に思えて、親に買ってもらいました。自分の万年筆がうれしくて、毎日使っていました。
2.ペン先の太さを選ぶ
万年筆のペン先には、細字(F)、中字(M)、太字(B)などがあります。日本人には細字が人気ですが、個人の好みや用途に合わせて選びましょう。
筆圧が弱い人は中字や太字、筆圧が強い人は細字や中字を選ぶと、書き続けても手に負担がかかりません。

私の祖母は、万年筆で日記を書いていました。黒い万年筆は中字を使っていたと記憶しています。達筆で綴られた文章は、憧れが詰まっていました。
3.インクの補充方法を選ぶ
万年筆のインク補充方法には、カートリッジ式とコンバーター式があります。
カートリッジは簡単に交換できて便利ですが、色の選択肢が少ないです。一方、コンバーターを使うと、好きな色のボトルインクを入れられるので、自分好みの色を楽しめます。
初心者はカートリッジから始めて、慣れたらコンバーターに変えて色を楽しむのがおすすめです。

私は。20年以上万年筆を愛用しています。主にカートリッジ式を使っていますが、コンバーター式のみの万年筆もあります。コンバーター式はインク瓶から補充するため、色選びの楽しみが広がりました。万年筆の魅力は、書く喜びにあると実感しています。
4.デザインと持ち心地をチェックする
万年筆は長く使うものなので、見た目や持ちやすさも大切です。お店で実際に手に取って確かめるとよいでしょう。握り心地や重さ、デザインなど、自分の筆圧に合うか好みに合うか、を試してみます。
オンラインで買う場合は、レビューをよく読んで選ぶのがおすすめです。自分にぴったりの万年筆を見つけましょう。

大型文具店や百貨店など、販売員がいる売り場で試しています。販売員と直接話をして、こちらの希望を伝えると、より自分に合った一本を見つけられます。
おすすめの初心者向け万年筆
パイロット カクノ
ラミー サファリ
カヴェコ クラシックスポーツ
プラチナ万年筆 プレピー
セーラー万年筆 プロフィットジュニア
パイロット カクノ
パイロットカクノは、初心者に向いている万年筆です。買いやすい価格帯であり、本格的な書き味を楽しめるのが特徴です。
六角形のボディは持ちやすく、長時間の筆記でも疲れにくいデザインになっています。ペン先は細字(F)がおすすめで、日本人の筆記スタイルに適しています。
カラーバリエーションも豊富で、自分の好みの一本が見つかりやすいでしょう。初めての万年筆としてはもちろん、経験者の方の普段にも使いやすいです。

私は、カクノを2本持っています。スタンダードなカクノは、ボディが白でキャップの色がピンクやブルーなど好きな色を選べます。
限定コラボデザインのカクノは、インクをいれずにコレクションとして保管しています。
ラミー サファリ
ラミー サファリは、世界中で愛されているロングセラーのモデルです。丈夫なABS樹脂製のボディと、特徴的なクリップデザインが魅力です。正しい書き込み姿勢を保てるくぼみ入りのグリップも特徴的で、初心者でも使いやすい設計です。
毎年限定カラーが発売されるため、コレクションとしての楽しみ方もあります。定番カラーから個性的なものまで、豊富なカラーバリエーションから選べるのも魅力の一つです。

私は、ラミーサファリの万年筆を10本以上持っています。特に、限定カラーや限定コラボデザインは、チェックを欠かせません。発売時に買いそびれたデザインを、後日別の文具店で見つけたときは、うれしくてすぐに購入してしまったほどです。

ボディと同色のカートリッジインクを入手したり、同じデザインのノートと合わせて使ったり、楽しみ方はいろいろです。
カヴェコ クラシックスポーツ
カヴェコ クラシックスポーツは、コンパクトで携帯に便利な万年筆です。収納時は10.5cmで、コンパクトに収納されているので、持ち歩く時にバッグやポケット、ペンケースに入ります。使用時には13cmになり、持ちやすい長さに変身します。軽量で持ちやすく、外出先でのメモ取りに最適です。
クラシカルなデザインはビジネスシーンにも馴染みます。コンバーターを使えばボトルインクも使用可能で、インク選びの楽しみが広がります。持ち運びやすさと機能性を兼ね備えた、人気の万年筆モデルです。

私は、カヴェコを買い実物を手にして、あまりのコンパクトさに驚きました。そして、キャップを外して使い始めると、書きやすさにまた驚いたのでした。

カヴェコというメーカーは、1883年に創業され1976年に一度終了しましたが、1994年に復刻されました。独特のデザインと、樹脂製の軽さが万年筆好きからも支持されていたからです。
プラチナ万年筆 プレピー
プラチナ万年筆のプレピーは、約300円という低価格でありながら、本格的な書き味を楽しめる万年筆です。特徴は「スリップシール機構」です。約1年間使わなくても、インクが乾きません。
ボディの色はカラフルなものが多く、インクも色々と出そろっています。プラチナ万年筆のペン先はしっかりしているので、文字だけでなくイラストも楽しく描けます。
安定した書き心地と使いやすさで、初心者の方にもおすすめの人気モデルです。2024年4月には累計販売1,500万本を達成した、世界中で愛されている万年筆です。

私が持っているプレピーは、限定コラボデザインです。プラスチックのボディはとにかく軽いので、気軽に使えます。万年筆を書いている時に、花柄デザインのボディが視界に入ると、テンションが上がります。
セーラー万年筆 プロフィットジュニア
セーラー万年筆のプロフィットジュニアは、日本の技術が光る万年筆です。中細のペン先は日本人の文字に適しており、初心者にも使いやすい太さです。透明なボディはカラーインクの美しさを引き立てます。カートリッジとコンバーター両用式なので、好みのインクを楽しめます。
手頃な価格で本格的な万年筆の魅力を体験できるため、万年筆デビューに最適です。落ち着いたカラーラインナップがあり、デザイン性も高いです。
ステンレス製のペン先は筆圧が強くても安定して書けるため、左利きの方にも使いやすいです。日本製の確かな品質で、毎日の筆記を特別なものにしてくれます。

私が購入したプロフィットジュニアは、コンバーターとインクがセットです。軸のデザインは、可愛いイラスト付きです。

コンバーターを使ってインクの色を変えるときには、しっかり洗っています。
まとめ
万年筆は単なる筆記具ではなく、書く喜びを与えてくれる特別な道具です。デジタル化が進む現代だからこそ、手書きの温かみが再評価され、万年筆の魅力が見直されています。雑誌の付録にも万年筆が登場するなど、身近になってきました。
万年筆との出会いは、文字を書く喜びを再発見させてくれます。インクの滲みや筆圧による線の変化が、独特の味わいを生み出します。日記や手紙など、日常の中で手書きの機会を増やすことで、書くことが楽しみになり、創造性も刺激されます。
万年筆を使うことで、手書きのよさを実感し、日々の生活に新たな彩りと潤いをもたらしてくれるでしょう
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